クラウドファンディングを初めて実施する前に知っておきたかったこと

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この記事は、何かプロダクトやサービスを作っている、実施したいイベントや企画がある等の理由でクラウドファンディングを考えているひとのためのものだ。

僕は2015年の夏にはじめてのクラウドファンディングを実施し、目標金額ギリギリではあるが達成することができた。

調達金額は100万円で、最近話題になる大成功プロジェクトとは比べ物にならないが、一度でも経験することでわかることもある。上手くできたところもあれば、失敗もあった。これから挑戦する誰かの役に立ってほしいと思い、まとめることにした。

実施したプロジェクトはこちら。

空を飛ぶと世界が変わる!新・飛行機レジャー「FUNFLYING」を広げたい!
https://www.makuake.com/project/funflying/
期間 2015/7/17 – 2015/9/11
利用サービス Makuake
達成金額 1,025,600円
サムネイル

はじめに、目的をはっきりさせる

クラウドファンディングは、NPOの活動資金調達というその出発点から大きく進化して、今はふたつの使われ方をすることが多くなっている。

一つは何かを作る(または実施する)ための資金調達。もう一つは、スタートアップ(または既存企業の新プロダクト)のローンチ時マーケティングである。

まずはここを決めることから始まる。あなたが考えているのはどちらだろうか。

違いははっきりしていて、「お金が集まらないとできないこと」なら前者、「たとえお金が集まらなくてもやると決めたこと」なら後者になる。

お金が集まらないとできないこと、
例えば「難民問題をテーマにした映画祭がやりたい!」なら、実施に必要な金額を計算し、その思いに共感してくれる人を集めるために、なぜ実施したいのか、どんな点が素晴らしいのか、何にお金が必要なのかを伝えていくことになる。

たとえお金が集まらなくてもやる(つくる)と決めたこと、
例えば「かばんに入れて持ち運べるエスプレッソマシンを新発売!」なら、ここで先行して買う理由をつくるために、だいたいは一般販売時より安い金額を設定して、おまけをつけたりセット割引にしたりと、売る工夫をしていくことになる。

Crowdfunding

後者の目的で実施する企業は増えていて、クラウドファンディング発の人気商品(ハードウェアが多い)がいくつも生まれている。

ほとんどグルーポンに近い使われ方になってきていると僕は思った。
大幅な割引やメリットを付けて、短期間にたくさんの予約購入者を集める。人気が出過ぎて、いつかのおせちみたいになる例がこれから出てくるかもしれない。

プラットフォームの選び方

クラウドファンディングが実施できるサービスは国内にもいくつかある。ちなみに「クラウドファンディング」とググって出てきた上位3つはREADYFOR(レディーフォー)、Makuake(マクアケ)、CAMPFIRE(キャンプファイヤー)だった。

選ぶときには各サービスの手数料率や、得意ジャンル(プロダクト?社会貢献?アート?)を見るとともに、そこでこれまでに行われたプロジェクトがだいたい何円くらいを調達しているかをチェックするといいだろう。

数千万円クラスのプロジェクトが並ぶところもあれば、百万円以下くらいが目立つところもある。それらはもちろん、あなたのプロジェクトが集められる金額の参考になる。

Yancey Strickler, co-founder of Kickstarter

ちなみに、僕が実施したときは「いま国内ならMakuakeだろう」と複数の人にすすめられた。理由は達成金額の大きさ(勢い)と、手厚いサポート体制だった。一社しか試していないので比較できていないが、僕はMakuakeを選んでよかったと思っているし、次があればまた利用したいと思う。

それぞれのリンクを貼っておくので、比べてみてほしい。もちろん他にもプラットフォームはあるし、それぞれに特徴や強みがある。

READYFOR
https://readyfor.jp/
手数料率 17%
最高達成額 36,291,000円

Makuake
https://www.makuake.com/
手数料率 20%
最高達成額 36,224,000円

CAMPFIRE
http://camp-fire.jp/
手数料率 20%
最高達成額 15,043,000円

応援したくなるページをつくる

プラットフォームを決めたら、プロジェクトのページを準備することになる。
構成要素は大きく分けて3つ。本文、リターン、ビデオだ。

ウケる本文の書き方はMakuakeが教えてくれた。
例えば、以下の記事なんかは本文の構成を考えるときにとても参考になった。

目標金額170%を達成したenraから学ぶ!”鉄板”クラウドファンディングページ文章のつくり方

おそらく各プラットフォームにはプロジェクトを成立させるノウハウが溜まっている。効果的な書き方や見せ方を聞けばアドバイスをくれるはずだ。

僕が一番効果があると感じたアドバイスは「本文中の画像と文章の比率を6:4にすること。画像中心のほうが読みやすいし人気が出る。」というもの。言われたとおりにしたら本当に読みやすくなった。人はあんまり長い文章を読んでくれないらしい。

リターンについてもこんな記事が参考になった。

これはほしい!と思わせるリターンにする8つの方法

Producer/Director setting up the camera

ビデオはプロジェクトの看板になる。
多くのサイトでトップに表示されてまず目につくことになり、シェアの数にも響いてくる。

大きく達成したプロジェクトは必ずクオリティの高いビデオがつくられている。10万円〜くらいで発注して制作することもできるが、自分で作ることもできる。僕らは動画も撮れる一眼レフカメラとiMovieを使って、お金をかけずに制作した。

良いビデオの長さは1〜3分。テンポを意識して途中で飽きないようにする。海外のクラウドファンディングも調べて、イケてるビデオを参考にしよう。

勝負は公開初日とラスト1週間

準備ができたらいよいよページ公開だ。

最も大切なのは公開初日だ。
初日、そしてそこからの数日が最も集まる。話題になる。だいたいはこのときのペースをピークに段々と減速していくことになる。

人は勢いのあるプロジェクト、具体的に言えば達成率の高いプロジェクトのほうが応援・購入したくなる。他の人も応援している信頼できるプロジェクトなんだと安心でき、お金を出す気持ちになれる。だから、初日にどこまで集めて盛り上げることができるかが大切なのだ。

僕らの場合は、公開初日に合わせて会社の創業記念イベントを行った。友人を中心にお世話になっている方々を集めて、プロジェクトの紹介とその場で支援のお願いをする。器の大きい人ばかりで、幸いこのイベント中に目標の30%まで一気に達成することができた。

Piiiiiiiiizza

もう一度盛り上がるのはプロジェクト期限ラストの一週間だ。
支援者のなかにも、購入しようと思っていたんだけど忘れていたなんて人は多くいる。あきらめずにもう一度お願いしたり、残り日数や金額をカウントダウンしていくことで思い出してもらおう。

僕らのプロジェクトにも、最後の3日間くらいで15%の駆け込み購入があった。スパムにならない程度に、繰り返しお願いしてみよう。

 

PRには反省が多く残る。
実際、僕らのプロジェクトはほとんどニュースにならなかった。スポーツなのかテクノロジーなのかビジネスなのか、ジャンルがあいまいで取り上げづらかったのが良くなかったと考えている。

これはもう、クラウドファンディングというよりPRのノウハウ話になってくるが、どんなジャンルのニュースメディアを狙うのか事前にしっかりと固めてアプローチしていこう。クラウドファンディングの話題をよく取り上げるメディアを見つけ、どんなポイントに言及しているかよく見よう。プレスキットはちゃんと用意し、公開の一週間前くらいには事前にお知らせするべきだ。

「◯日から公開するので、ぜひ初日の記事掲載をご検討ください」と、念押しもお忘れなく。

プロジェクトを終えてみて

結果として、僕らのプロジェクトは目標金額を越えて達成することができた。反省はたくさんあるが、やって良かったと思っている。

始めてみると、自分の周りには応援してくれている多くの人がいて、その力を借りてようやくやっていけてるんだと再認識できる。得たもので大きかったのは資金よりも、モチベーションと覚悟かもしれない。

そして募集期間が終わっても、まだまだ終わりじゃ無い。
やることはいっぱいある。達成の御礼メールに始まって、約束したリターン賞品の準備や、集めた資金で企画がどう進んだのかの報告など、支援者とは長いお付き合いになっていく。僕も今せっせとリターンの準備をしているところだ。

ページの準備〜公開〜達成後作業で、だいたい半年間くらいは、常にクラウドファンディングのことを考えている期間になるだろう。気軽にサクッと♪というわけにはいかないけれど、重くて楽しい挑戦だと思う。

 

一気に書いてみたが、参考になる点はあっただろうか。案件の数は伸びているものの、まだまだクラウドファンディングを実施するひとのための情報は少なく、初めての時は困ることが多い。

「先に知りたかった。」「経験者がチームにいれば。。。」と思う瞬間はいくつもあったので、一度やったことのある人がいると強いだろう。

もし近くにいないなら、僕でよければ相談に乗るので連絡して欲しい。

読んでくれてありがとう。あなたのプロジェクトがクラウドファンディングで成功するのを願っている。

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